専門店が解説!
コーティングフライパンを
長持ちさせる8つのポイント

毎日の料理で使いやすく、食材がくっつきにくい「コーティングフライパン」。
便利な一方で、
「買ったばかりなのに、すぐくっつくようになった」
「コーティングが思ったより早く傷んでしまった」
という経験がある方も少なくありません。
実は、コーティングフライパンは使い方によって寿命に大きな差が出やすい調理道具です。
京都のフライパン専門店「鐵兎堂」では、
鉄・ステンレス・アルミなどさまざまな素材のフライパンから、
フッ素樹脂やセラミックなどのコーティングフライパンまで
さまざまなフライパンを取り扱っています。
今回はその中でも、家庭でよく使われているコーティングフライパンを
できるだけ長持ちさせるための8つのポイントをご紹介します。
※フライパンによってコーティングの種類や使用条件は異なります。最終的には各メーカーの取扱説明書・使用上の注意を優先してください。
POINT 1 : 空焚きをしない

まず避けたいのが、フライパンの中に食材や油などが入っていない状態でフライパンを加熱し続ける「空焚き」です。
特にIHや高火力のガスコンロはフライパンの温度が短時間で上がるため、注意が必要。
コーティングの種類にもよりますが、過度な加熱は表面の劣化につながります。
PTFE(フッ素樹脂)系のコーティングについても、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、
一分以上、フライパンを空のまま熱するのはやめましょう。
空の状態で過度に加熱し、約360℃以上になることを避けるよう注意しています。
コーティングフライパンは必要以上に長い予熱はせず、
加熱したら油や食材を入れて、速やかに調理を始めることで空焚きのリスクは減ります。
またクッキングシートやアルミなどを敷いて調理する場合も、油を敷いてあげると良いでしょう。
※もちろん、メーカーが予熱方法を指定している場合は、そちらを優先してください。
※360℃はPTFEの熱分解に関する目安であり、通常使用の推奨温度を示す数字ではありません。実際の使用では各製品の推奨火力を守ってください。
POINT 2 : ノンオイル調理はなるべく避ける

コーティングフライパンには優れたノンスティック性能があるため、
製品によっては油なし調理も可能ですが、
長く快適に使うことを考えると、
焼く・炒める調理では少量の油を使うのがおすすめです。
少量の油を使うことで、
・ターナーなどを動かしやすくする
・熱を均一に伝えやすくする
といったメリットがあります。
ですから鐵兎堂としては、
特別に油なし調理を推奨している製品を除き、
ごく少量でも油を使って調理することをおすすめしています。
POINT 3 : 強火・高出力で使い続けない

「早く温めたいから、とりあえず強火」
これもコーティングフライパンでは避けたい使い方です。
強火での調理はコーティングを傷めてしまうだけでなく、
食材を焦げ付かせてしまったりする可能性があります。
多くのメーカーも基本的に低〜中火での使用を案内していますし、
セラミックコーティングなども中火以下の調理を推奨しています。
IHの場合も最大出力にするのではなく、
低〜中程度で調理する
のがおすすめです。
★中火とは
ガスコンロなら火先が鍋やフライパンの底にちょうど触れるか触れないかくらいの強さ。
IH調理器: 取扱説明書で『中火』またはそれに相当する出力を目安にしてください。
※IHの「3」「5」「中」などの出力はメーカーによって実際の火力が異なるため、「必ず○段階」と一律には指定できません。
POINT 4 : 金属ツールの使用は避ける

コーティングフライパンを長く使いたいのであれば、
調理道具にも少し気を配りたいところ。
金属製のターナーやヘラは硬いため、
使い方によっては表面に傷をつける原因になります。
最近では、
「金属ツール使用可能」
とされているコーティングフライパンもあります。
その場合、金属ツールを使用しただけで直ちに問題が起きるわけではありません。
ただ、コーティングへの負担をできるだけ減らしたいのであれば、
木製・シリコン・樹脂製などの柔らかいツールがおすすめです。
一部の製品では金属ツールを使用できるとしながら、
フライパンを長く使うためには木製や樹脂製ツールを推奨しています。
★コーティング・フライパンにオススメの調理道具

SALIU 日本製 山桜 巾広木べら LOLO
幅が広く、食材を返したり炒めたりしやすい木製ターナー。
コーティングフライパンだけでなく、
鉄フライパンなどにも使いやすい道具です。
POINT 5 : 急冷しない

料理が終わったら、
熱々のフライパンに水を「ジュッ!」
....やっちゃいますよね?
汚れが落ちやすくなるような気がしますが、
これも避けた方がいい使い方。
熱くなった金属を急激に冷やすと、
フライパン本体に大きな温度差が生まれます。
その結果、
フライパンが変形したり、
コーティングを含む表面に余計な負担をかけたりする可能性があります。
そのため熱いフライパンを冷水に触れさせるような急激な温度変化は避け、
室温程度まで冷ましてから洗浄しましょう。
調理後は少し置いて、
手で扱える程度まで温度が下がってから洗う。
これだけでもフライパンへの負担を減らせます。
POINT 5 : 硬いスポンジやタワシでゴシゴシ洗わない

調理道具だけでなく、洗い方にも注意が必要です。
コーティング表面を、
・金属タワシ
・メーカーが使用を認めていない研磨性の高いスポンジやタワシ
・硬い研磨材
・クレンザー
などで強くこすると、表面を傷つける可能性があります。
通常のお手入れなら、
中性洗剤+柔らかいスポンジ
で十分です。
焦げ付きがあるからといって、力任せに削るのは避けましょう。
汚れが取れない場合は、その製品のメーカーが案内(説明書など)している
お手入れ方法を確認してください。
POINT 7: フライパン同士を直接重ねない

意外と見落としやすいのが収納です。
キッチンのスペースを節約するために、
フライパンをそのまま何枚も重ねて収納
している方も多いと思います。
しかし、上に載せたフライパンの底や縁が、下のフライパンの調理面と接触すると、
収納中に擦れて傷になることがあります。
重ねて収納する場合はパンプロテクターや布などを間に挟むことを推奨しています。
フライパンとフライパンの間に一枚クッションを入れること。
これで収納もスッキリする上に、
コーティングが傷つくリスクも減らせます。
★重ね置き収納に便利な道具

鐵兎堂オリジナル コルクトリベット
鍋敷きとして使えるのはもちろん、
フライパンを重ねる際のスペーサーとしても活用できます。
コーティング面同士が直接擦れるのを防ぎ、収納時の傷を減らすのに便利です。
→商品を見る
POINT 8: くっつき始めたら「買い替え時」を考える

コーティングフライパンは消耗品です。
長く使っていると、
・食材が以前よりくっつく
・油を使っても滑りが悪い
・コーティングが広範囲にはがれている
・フライパン本体が大きく変形している
といった変化が出てくることがあります。
ここまでくると、毎日の調理でストレスが増えるだけでなく、
本来の性能を十分に発揮できません。
そのため、「まだ使えるから」と無理に使い続けるより、
以前より明らかに食材がくっつくようになった、
コーティングの剥離が広範囲に見られる、
本体が変形して安定しないなど、
調理性能に明らかな変化が出てきた場合は買い替えを検討しましょう。
※軽い擦り傷だけで、ただちに買い替えが必要とは限りません。
いくつか説明しましたが、
・強く熱しすぎない
・硬いもので擦らない
・急激な温度変化を与えない
基本はこの3つを守りましょう!
便利なコーティングフライパンも、正しく使えば快適な状態をより長く保つことができます。
一方で、
「コーティングの寿命を気にせず、長く使えるフライパンが欲しい」
という方には、鉄フライパンや、第3のフライパンなどの選択肢もあります。
鉄フライパンにはコーティングがないため、表面のコーティングが消耗して買い替えるという考え方が基本的にありません。
最初は扱い方に少しコツがありますが、使いながら手入れを重ねることで長く付き合えるのが大きな魅力です。








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